ヤマハの最新電子ピアノCLP885 スマホを使ってハイレゾ音源を再生。つつみこむような拡がりと高級感を感じさせる高品質なオーディオとしても楽しめます。


2024年ヤマハが新しい電子ピアノCLP-800シリーズを発表。
Clavinovaでは4年ぶりとなる新機種となり、ヤマハ独自技術を有機的に組み合わせることで、多彩な音色や表現力、豊かな響き、高い演奏性を追求した電子ピアノとなります。

オーディオメーカーとしてのヤマハ

楽器メーカーとして有名なヤマハですが、ホールや劇場といった商業空間向けのプロオーディオと呼ばれる高度な音響システム、ホームシアターからオーディオまで、実力と歴史のある世界的なオーディオ(音響)メーカーとしてよく知られています。

新しい電子ピアノCLP-800シリーズは、鍵盤や音源だけではなく、音の出口であるスピーカーについてもかなり考えられており、感情を表現する楽器としてかなりの完成度となっています。

国内最大級の無響室を使った開発

今回のCLP-800シリーズのアンプスピーカーは、開発チームに音響技術者が入り開発され、ディフューザーと呼ばれる音を拡散させる装置、壁から反射する間接音をも活用するためのバイディレクショナルホーンで、音の広がり感を強化、
また、開発にあたっては幅9m奥行き13m高さ13mの国内最大級の無響室を使って、グランドピアノの音がどのあたりにどのように放射されるのか、どういった成分の音がどこから放射されるのかといったことを解析、低・中・高各帯域のスピーカーの配置、向き、音量バランスを最適化されているのが特長です。

広がりのある立体的で高品質な再生音

実際に弾いてみると、タッチ感の良さも手伝って、低音から高音まで非常に質の高い再生音となっていることを感じました。

特質すべきはその立体感で、目をつぶれば、あたかもグランドピアノを彷彿させるような立体的な音、また、ややもすれば直線的な再生音だった従来の電子ピアノとは違って、壁や天井への反響音が音へ落ち着きと優しさを加えているような感触を持ちました。

CLP-885のオーディオスペック

基本性能として3ウェイ6スピーカーとなっています。

アンプ出力:(45 W + 30 W + 40 W) × 2
スピーカー:(16 cm ディフューザー付 +8 cm ディフューザー付 + 2.5 cm(ドーム型)バイディレクショナルホーン付) ×2、スプルースコーンスピーカー

Bluetooth接続は、対応プロファイル: A2DP、対応コーデック: SBC、Bluetoothバージョン5.0、デジタルで接続するのであれば、USBオーディオインターフェース機能を使って44.1 kHz、24ビット、ステレオの再生が可能となっています。

iphoneでハイレゾ再生をしてみた

一派的には再生周波数帯域の上限が40,000Hz以上のものをハイレゾと呼ぶが、スペックからは再生周波数は不明。

試しに、手持ちのiphone15promaxのUSB端子から、CLP-885のLineイン端子に有線で接続、Apple Musicでハイレゾ音源を鳴らしてみました。

ピアノ、弦楽とも情報量が多く、高音域までよく伸びて、かといって低域不足にならないとても聴きやすく高音質な再生音。POPSの再生ではミドルもしっかりとなるのでボディ感もしっかり伝わります。一通り聴いてみてハイレゾ再生にも十分に対応できる性能だと感じました。

壁や天井への反射も考えられたバイディレクショナルホーン、ディフューザーは、とても拡がりを感じ、全体の印象としてはちょっと高級感のある音に仕上がっているのでは、と思わせます。

高級オーディオ装置として使うだけでこの電子ピアノを使うのはもったいないですが、
電子ピアノとしても最高のスペックで、スマホの音楽を楽しむこともできるのであれば、とても良い選択ではないでしょうか。

ヤマハ CLP-885

440,000
(税抜価格)400,000円
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